俺様石油王に懐かれて秘密の出産したら執着されてまるごと溺愛されちゃいました
「7時30分になりました、今朝のニュースをお届けします。」

「アラブ首長国連邦の、若き石油王ことアミール氏は、大手石油会社、関丸との商談の為に、婚約者と噂されているモデルのアイシャさんを伴い、日本を訪れました。 アミール氏は…… 」


テレビから、出勤時間が告げられた。

「いけない、急がなきゃ!」

一花は慌てて、二人の残り物のご飯を流し込む。

 ゆっくり鏡を覗く余裕なんてない。

「ヤバい、変身、変身!」

 隈を隠す為に、パタパタと、かろうじて、ファンデーションを塗る。
 
 美容師に行く余裕もなく、前髪はセルフカット。
背中まで伸びた髪を、一つに纏める。

「出発進行!」

「「あい!」」

 自転車の前に、ルルを座らせて、安全ベルトを締める。
おんぶ紐で、背中にアルを背負うと、全走力で走り出す。


 これが私の日常だ。
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