黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
駒田君のせいで利益度外視のトラックもチャーターしたのに、駒田君は会社の利益よりも自分の事しか頭にないようで、「今日は彼女とのデートでこの時間だと遅刻だから怒られる」などとブーたら文句を言いながら帰っていった。
課長も私に詫びながら子供の誕生日だからと帰った。
駒田君のせいで手がつけられなかった仕事にようやく着手し始めたのは夜7時になる頃だった。あと2時間頑張れば今日中の仕事は終わるだろう。
時間が過ぎていくと1人、また1人と社員は減っていき、夜8時には私だけになった。
「うーーーん。ひゃっ!」
両手を上げて伸びをしていると頬に冷たい感触がした。
「お疲れ様。エナジードリンクどうぞ」
声のした頭上を見上げると八重樫君が笑顔で私を見下ろしていた。
「ん? 何? マネキンごっこ?」
微動だにしない私へ首を傾げてこの一言。
か、可愛い!
「今日、大変そうだったね。夕飯一緒に食べよう」
隣に立った八重樫君はそう言うと重厚な紙袋からお弁当を取り出した。
それはテレビでよく見る有名店の肉汁がジュワッと溢れ出すデミグラスが濃厚な千円以上はするハンバーグ弁当だった。
「私は大丈夫です」
仕事をせねばならない。
「そんなこと言わずにさ、ほら美味しそう」
八重樫君がお弁当の蓋を開けると湯気が立った。作って間もないことがよくわかる。
食べたいけど食べたら……
ギュルルと私のお腹は正直に空腹を八重樫君に告げた。お昼は出る時間もなかったので非常食で引き出しに入れていた栄養補助食品だけだった。
そんな私の目の前にこんな美味しそうな食べ物を置かれては降参するしかない。
「ありがとうございます」
私が引き出しから財布を取り出そうとすると財布を持った手を掴まれた。
「お金はいらない。代金はお金以外がいい」
「お金以外とは?」
私が目を点にしながら八重樫君を見ていると、彼は笑顔で私の机の上に座った。
何故座るのですか?
「とりあえず食べて」
食べるとな?
八重樫君の腰のあたりに目が行く。
ゴクリと唾を飲み込むと八重樫君の膝の上にはハンバーグ弁当が乗った。
そして彼は割り箸を口を使って割ると食べ始めた。
そうですよね。食べるのはお弁当ですよね。
それにしても誰もいないこの空間、座る場所なんて沢山あるのに何故そこに座るのか。
お陰でオフィスラブ読みすぎの私は、男女二人きりの残業=XXXという脳内変換を起こしてしまったではないですか。
恥ずかしすぎる妄想をした私は食べることに集中した。
悪戯な笑みを浮かべながらは八重樫君も無言で食べている。
食べ終わり、お腹を満たした私はパワー全開でスピードアップして仕事を進めた。
その間、八重樫君は部長の席や隣の席、向かいの席など、あらゆる場所からずっと私を見ていたのだが、化粧も格好も地味な私を見て何が楽しいのだろうか。
「終わった?」
八重樫君は何故か2人きりだと敬語を使わない。
「はい、終わりました」
そう言って私はパソコンを閉じて帰りの準備をする。
課長も私に詫びながら子供の誕生日だからと帰った。
駒田君のせいで手がつけられなかった仕事にようやく着手し始めたのは夜7時になる頃だった。あと2時間頑張れば今日中の仕事は終わるだろう。
時間が過ぎていくと1人、また1人と社員は減っていき、夜8時には私だけになった。
「うーーーん。ひゃっ!」
両手を上げて伸びをしていると頬に冷たい感触がした。
「お疲れ様。エナジードリンクどうぞ」
声のした頭上を見上げると八重樫君が笑顔で私を見下ろしていた。
「ん? 何? マネキンごっこ?」
微動だにしない私へ首を傾げてこの一言。
か、可愛い!
「今日、大変そうだったね。夕飯一緒に食べよう」
隣に立った八重樫君はそう言うと重厚な紙袋からお弁当を取り出した。
それはテレビでよく見る有名店の肉汁がジュワッと溢れ出すデミグラスが濃厚な千円以上はするハンバーグ弁当だった。
「私は大丈夫です」
仕事をせねばならない。
「そんなこと言わずにさ、ほら美味しそう」
八重樫君がお弁当の蓋を開けると湯気が立った。作って間もないことがよくわかる。
食べたいけど食べたら……
ギュルルと私のお腹は正直に空腹を八重樫君に告げた。お昼は出る時間もなかったので非常食で引き出しに入れていた栄養補助食品だけだった。
そんな私の目の前にこんな美味しそうな食べ物を置かれては降参するしかない。
「ありがとうございます」
私が引き出しから財布を取り出そうとすると財布を持った手を掴まれた。
「お金はいらない。代金はお金以外がいい」
「お金以外とは?」
私が目を点にしながら八重樫君を見ていると、彼は笑顔で私の机の上に座った。
何故座るのですか?
「とりあえず食べて」
食べるとな?
八重樫君の腰のあたりに目が行く。
ゴクリと唾を飲み込むと八重樫君の膝の上にはハンバーグ弁当が乗った。
そして彼は割り箸を口を使って割ると食べ始めた。
そうですよね。食べるのはお弁当ですよね。
それにしても誰もいないこの空間、座る場所なんて沢山あるのに何故そこに座るのか。
お陰でオフィスラブ読みすぎの私は、男女二人きりの残業=XXXという脳内変換を起こしてしまったではないですか。
恥ずかしすぎる妄想をした私は食べることに集中した。
悪戯な笑みを浮かべながらは八重樫君も無言で食べている。
食べ終わり、お腹を満たした私はパワー全開でスピードアップして仕事を進めた。
その間、八重樫君は部長の席や隣の席、向かいの席など、あらゆる場所からずっと私を見ていたのだが、化粧も格好も地味な私を見て何が楽しいのだろうか。
「終わった?」
八重樫君は何故か2人きりだと敬語を使わない。
「はい、終わりました」
そう言って私はパソコンを閉じて帰りの準備をする。