黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
時間より少し早めに映画館に着いたがいつも通り八重樫君はあの場所で待っていた。
相変わらず眠たそうだ。
「八重樫君、おはよう」
「おはようって、もう夜だよ」
「だって今起きたって顔してるから」
手を上に伸ばし、背筋をピーンと張り、大きく伸びをした八重樫君は、どの映画にするか私に聞いてきた。
私は、眠たそうな八重樫君のために普段は観ないホラー映画を選んだ。
「ホラーって二条さんっぽくない気がする」
「うん、怖いから普段見ないけど、2人ならいいかなと」
「へぇー。じゃあ」
そう言うと八重樫君は私の手を取り、いつものようにチケットと映画館セットを買い、待ち時間なしだったため、そのままシアターに向かった。
今日はひとときも手を離してはくれない。
映画が始まり冒頭から私は恐怖に肩をビクッと弾ませた。
私が驚くたびに八重樫君は手をぎゅっと握ってくれる。
エンドロールも流れ終わり、ゆっくりと全体に光が戻ってくると八重樫君は私を見て微笑んでいたが私はそれどころではなかった。
「怖かった……夢に出てきそう」
「俺は楽しかったけどね。二条さん驚きすぎだし。なんならそんなに手握って欲しいのかって思うくらい頻繁に驚いてたよね」
とても楽しげな八重樫君。
「いや、それは全くない。でも誰かがいるってだけで少しは恐怖抑えられた」
「誰かって誰でもいいってこと?」
そりゃ八重樫君だと嬉しいとは思うけど口にしたら後には戻れなさそうな気がして言えない。
「まあ、そうなるかな」
「それ酷い。俺だからって嘘でも言って欲しいもんだよ男って生き物は」
「じゃあ、八重樫君で」
八重樫君が不貞腐れたので私は思い切って冗談交じりで言ってみた。
「じゃあは不要」
「八重樫君が良かったです」
八重樫君は満足げな表情で私の頭をくしゃくしゃにした。
プチ旅行の効果は絶大だ。いつの間にか私は八重樫君と普通に話せるようになっているし、こんな風に冗談だって言える仲になっている。
なんだかすごく幸せだ。
私達はいつものカフェに移動し、映画の話をしていた。
そういえば、あれを渡してなかった。
私はバッグの中からプレゼントを取り出した。
「これ、いつもお金いらないって言うからお礼に」
「え? 何? くれるの?」
「あの、そんな喜ぶものではないから」
包装を開けると八重樫君は目が点になった。そして「あはは。俺ペン貰ったの初めてだ」と笑われた。
大人なプレゼントだったのか?
それにしても涙が出るほど笑わなくてもいいではないですか。
「今日も一緒に漫喫行ってくれる?」
八重樫君は優しい声で聞いてきた。
「いや、それは……」
「マジでこのままだったら俺死ぬからね」
今度は脅すような声で私に訴えかけてくる。
「1人でも漫喫は行けるよ」
私の言葉に八重樫君は裏切り者を見るような目をした。
そんな目で見ないでよ、と心の中で訴えていると「今日なんでパンツスタイルなの?」と尋ねてきた。
今頃ですか? なんて思ったが、いつもスカートの私がパンツを履いているという違いに気付いてくれただけでも有難い。
相変わらず眠たそうだ。
「八重樫君、おはよう」
「おはようって、もう夜だよ」
「だって今起きたって顔してるから」
手を上に伸ばし、背筋をピーンと張り、大きく伸びをした八重樫君は、どの映画にするか私に聞いてきた。
私は、眠たそうな八重樫君のために普段は観ないホラー映画を選んだ。
「ホラーって二条さんっぽくない気がする」
「うん、怖いから普段見ないけど、2人ならいいかなと」
「へぇー。じゃあ」
そう言うと八重樫君は私の手を取り、いつものようにチケットと映画館セットを買い、待ち時間なしだったため、そのままシアターに向かった。
今日はひとときも手を離してはくれない。
映画が始まり冒頭から私は恐怖に肩をビクッと弾ませた。
私が驚くたびに八重樫君は手をぎゅっと握ってくれる。
エンドロールも流れ終わり、ゆっくりと全体に光が戻ってくると八重樫君は私を見て微笑んでいたが私はそれどころではなかった。
「怖かった……夢に出てきそう」
「俺は楽しかったけどね。二条さん驚きすぎだし。なんならそんなに手握って欲しいのかって思うくらい頻繁に驚いてたよね」
とても楽しげな八重樫君。
「いや、それは全くない。でも誰かがいるってだけで少しは恐怖抑えられた」
「誰かって誰でもいいってこと?」
そりゃ八重樫君だと嬉しいとは思うけど口にしたら後には戻れなさそうな気がして言えない。
「まあ、そうなるかな」
「それ酷い。俺だからって嘘でも言って欲しいもんだよ男って生き物は」
「じゃあ、八重樫君で」
八重樫君が不貞腐れたので私は思い切って冗談交じりで言ってみた。
「じゃあは不要」
「八重樫君が良かったです」
八重樫君は満足げな表情で私の頭をくしゃくしゃにした。
プチ旅行の効果は絶大だ。いつの間にか私は八重樫君と普通に話せるようになっているし、こんな風に冗談だって言える仲になっている。
なんだかすごく幸せだ。
私達はいつものカフェに移動し、映画の話をしていた。
そういえば、あれを渡してなかった。
私はバッグの中からプレゼントを取り出した。
「これ、いつもお金いらないって言うからお礼に」
「え? 何? くれるの?」
「あの、そんな喜ぶものではないから」
包装を開けると八重樫君は目が点になった。そして「あはは。俺ペン貰ったの初めてだ」と笑われた。
大人なプレゼントだったのか?
それにしても涙が出るほど笑わなくてもいいではないですか。
「今日も一緒に漫喫行ってくれる?」
八重樫君は優しい声で聞いてきた。
「いや、それは……」
「マジでこのままだったら俺死ぬからね」
今度は脅すような声で私に訴えかけてくる。
「1人でも漫喫は行けるよ」
私の言葉に八重樫君は裏切り者を見るような目をした。
そんな目で見ないでよ、と心の中で訴えていると「今日なんでパンツスタイルなの?」と尋ねてきた。
今頃ですか? なんて思ったが、いつもスカートの私がパンツを履いているという違いに気付いてくれただけでも有難い。