黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
月曜は部長の勧めもあり、大事をとって休んだが、翌日は大分痛みも引いていたので出社する事にした。
「会社行くの?」
「うん。もう大丈夫だから。色々ありがとう」
八重樫君は支度をする私を不安そうに見つめている。
「双葉の大丈夫って何か心配だな」
「あはは……」
確かに完全に違和感が無いとは言い切れない。
でもいきなり休んでしまうとみんなに迷惑をかけてしまうのでこのくらいであれば行けなくもないと判断していた。
こんな時、気にせず休める屈強な精神力があればもっと気楽に生きていけたのだろう。
頑張って頑張って誰にも気づかれずに潰れるまで頑張る。
それが今までの私だった。
でも今は違う。
こんなに心配してくれてちゃんと私を見てくれる八重樫君がいる。
何かあればすぐに頼れるんだ。だから今はそんなに辛くない。
これからも八重樫君にそばで支えて欲しい。ずっと一緒にいたい。そう思ってしまう。
「休まないなら今日、俺は双葉と出社する」
「え? それはまずいでしょ」
一緒には住んでいるが、基本私は電車通勤をしている。八重樫君は車で最寄りまで行き歩いて出社しているようだ。
だから一度も疑われることはなかった。
だが、私達が一緒に出社してきたらきっと私達の関係を怪しむだろう。
部長との単なる噂であれだけ冷たい目で見られたのだ。相手が八重樫君ともなれば計り知れない。
考えれば考えるほど体が震えてしまう。
「あんな満員電車に乗って足踏まれたり、足首捻ったりしたらどうすんの?」
「大丈夫。本当に大丈夫だから」
それでも八重樫君は食い下がり、私は車に乗っている。
八重樫君は忙しそうで、社内で海外の人と話しているようだ。
英語はちんぷんかんぷんなので何を言っているのか分からない。
うちは国内営業だから仕事じゃない気はするが、なんだか友達とかでもないような気がするのは気のせいだろうか。
いつも八重樫君が降りているあたりで降ろしてもらうと八重樫君は電話を終えて私の隣にぴったりと寄り添った。
そんなに近寄らないでくださいと言いたい気持ちもあるが他の感情が押し止める。
段差や階段があると腕を掴んで支えてくれる。
そこまでしなくても大丈夫だよと言いたいが、この優しさを独り占めできる事に喜びを感じ、私は黙っていた。
オフィスに着くと部長がいた。
「二条君、もう出社して大丈夫なのか?」
「はい、ありがとうございます。ご迷惑をおかけしました」
「八重樫君もすまんね」
「いえ、大丈夫です」
それから私は昨日休んでいた分の仕事を進めた。
そして、みんなが出社するとまた何か違和感を覚えた。
急に休んでしまい、迷惑をかけてしまったからだろうか。
申し訳なく思いながら仕事を進め、トイレに行き、個室から出ようとした時だった。
「黒子ちゃんのどこがいいんだろうね」
え? 何の話? もしかして今日、八重樫君と出社するところ見られてた?
「部長って地味系が好きなのかな」
部長? まだその噂が残っていたなんて。
「それにしても娘を取り込んで部長を落とすなんて黒子ちゃん実はやり手よね」
ん? 何のこと? 星羅ちゃんは私と言うより八重樫君がお気に入りなんですが。
「部長も部長だよね。最近朝早いと思ったら黒子ちゃんとイチャイチャするためなんてキッモ!」
「本当、会議室ラブホがわりにすんなって」
会議室をラブホ?
「会社行くの?」
「うん。もう大丈夫だから。色々ありがとう」
八重樫君は支度をする私を不安そうに見つめている。
「双葉の大丈夫って何か心配だな」
「あはは……」
確かに完全に違和感が無いとは言い切れない。
でもいきなり休んでしまうとみんなに迷惑をかけてしまうのでこのくらいであれば行けなくもないと判断していた。
こんな時、気にせず休める屈強な精神力があればもっと気楽に生きていけたのだろう。
頑張って頑張って誰にも気づかれずに潰れるまで頑張る。
それが今までの私だった。
でも今は違う。
こんなに心配してくれてちゃんと私を見てくれる八重樫君がいる。
何かあればすぐに頼れるんだ。だから今はそんなに辛くない。
これからも八重樫君にそばで支えて欲しい。ずっと一緒にいたい。そう思ってしまう。
「休まないなら今日、俺は双葉と出社する」
「え? それはまずいでしょ」
一緒には住んでいるが、基本私は電車通勤をしている。八重樫君は車で最寄りまで行き歩いて出社しているようだ。
だから一度も疑われることはなかった。
だが、私達が一緒に出社してきたらきっと私達の関係を怪しむだろう。
部長との単なる噂であれだけ冷たい目で見られたのだ。相手が八重樫君ともなれば計り知れない。
考えれば考えるほど体が震えてしまう。
「あんな満員電車に乗って足踏まれたり、足首捻ったりしたらどうすんの?」
「大丈夫。本当に大丈夫だから」
それでも八重樫君は食い下がり、私は車に乗っている。
八重樫君は忙しそうで、社内で海外の人と話しているようだ。
英語はちんぷんかんぷんなので何を言っているのか分からない。
うちは国内営業だから仕事じゃない気はするが、なんだか友達とかでもないような気がするのは気のせいだろうか。
いつも八重樫君が降りているあたりで降ろしてもらうと八重樫君は電話を終えて私の隣にぴったりと寄り添った。
そんなに近寄らないでくださいと言いたい気持ちもあるが他の感情が押し止める。
段差や階段があると腕を掴んで支えてくれる。
そこまでしなくても大丈夫だよと言いたいが、この優しさを独り占めできる事に喜びを感じ、私は黙っていた。
オフィスに着くと部長がいた。
「二条君、もう出社して大丈夫なのか?」
「はい、ありがとうございます。ご迷惑をおかけしました」
「八重樫君もすまんね」
「いえ、大丈夫です」
それから私は昨日休んでいた分の仕事を進めた。
そして、みんなが出社するとまた何か違和感を覚えた。
急に休んでしまい、迷惑をかけてしまったからだろうか。
申し訳なく思いながら仕事を進め、トイレに行き、個室から出ようとした時だった。
「黒子ちゃんのどこがいいんだろうね」
え? 何の話? もしかして今日、八重樫君と出社するところ見られてた?
「部長って地味系が好きなのかな」
部長? まだその噂が残っていたなんて。
「それにしても娘を取り込んで部長を落とすなんて黒子ちゃん実はやり手よね」
ん? 何のこと? 星羅ちゃんは私と言うより八重樫君がお気に入りなんですが。
「部長も部長だよね。最近朝早いと思ったら黒子ちゃんとイチャイチャするためなんてキッモ!」
「本当、会議室ラブホがわりにすんなって」
会議室をラブホ?