黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
「親父の仕事のサポートとかで時間関係なく向こうとやりとりしなきゃいけないから、会社の一部の人だけには伝えていて、もちろん社長も理解してくれてたんだけど、双葉と一緒に暮らすようになってもっと時間欲しくなって」
私が彼の足を引っ張っていたのか。
「今のプロジェクトが終了したら暫く手伝わないって話をしてオッケーもらったんだけど、その代わりに宿題たんまり出されて、こっちに出張に来た重役社員の接待まで任されるし」
「それって女性いる?」
「ああ」
「香水って付けてる?」
「ああ、鼻もげるほどな」
仕事だったのか。私は変に誤解して、悲観的になっていたのか。
「でも、もう今週で終わりで、それにもう一つ準備しているものが来週にできあがる予定だったからそれ待とうと思ってたんだけど、もう待てないな。だから今はこれで」
八重樫君が差し出した手の中を見るとあの時買ったペアの縁結びの御守りがあった。
ずっと肌身離さず持っていたんだ。
「こんな俺だけど一生傍にいてくれますか? 」
私はピンクの御守りを受け取り、目一杯八重樫君を抱きしめてキスをした。
八重樫君は私のキスに応えてくれた。
私の気持ちが落ち着き、涙も止まると二人で手を繋いで少し遠回りをして歩いて車まで戻った。
歩いている間、八重樫君は今日私が部長や柊さんと話していたことについてちゃんと聞いてくれて、勝手に嫉妬してごめんと謝ってくれた。
私も、八重樫君を信じ切れずにごめんなさいと謝った。
翌日八重樫君は最後だからと言って仕事に向かった。どんな仕事なのかは聞いていない。
でも、私は八重樫君を信じている。
夜遅くに帰ってきた八重樫君は「遅くなってごめん」と申し訳なさそうに謝った。
「大丈夫。ねえ、もう寝る?」
「いや、まだ大丈夫だけど」
八重樫君がお風呂に入っている間、私はキャラメルポップコーンを作り、炭酸飲料も用意した。
「これは?」
お風呂から上がってきた八重樫君は不思議そうに尋ねた。
「おうち映画館」
思いつきで買ったプロジェクターで壁に映像を映し出していた。
二人が一番好きな映画である『愛したあなたと送る人生』だ。
「眠たかったら寝てていいからちょっとだけ付き合ってくれないかな?」
「もちろん」
満面の笑みで八重樫君は私の隣に座った。
手を繋ぎ、肩を寄せ合い二人で鑑賞した。
もし、一番好きな映画が一緒じゃなかったら私たちはこんな風にならなかったのかもしれない。
いや、でも一緒だったからこそ、何度も同じ映画を鑑賞し、八重樫君が私を見つけてくれたんだ。
運命であり、必然であり、私達は年齢とか育った環境なんかに関係なく惹かれ合うべくして惹かれ合ったんだ。
途中で眠った八重樫君のおでこにキスをしてブランケットをかけた。
隣にいてくれる幸せに浸りながら私は深い眠りについた。
私が彼の足を引っ張っていたのか。
「今のプロジェクトが終了したら暫く手伝わないって話をしてオッケーもらったんだけど、その代わりに宿題たんまり出されて、こっちに出張に来た重役社員の接待まで任されるし」
「それって女性いる?」
「ああ」
「香水って付けてる?」
「ああ、鼻もげるほどな」
仕事だったのか。私は変に誤解して、悲観的になっていたのか。
「でも、もう今週で終わりで、それにもう一つ準備しているものが来週にできあがる予定だったからそれ待とうと思ってたんだけど、もう待てないな。だから今はこれで」
八重樫君が差し出した手の中を見るとあの時買ったペアの縁結びの御守りがあった。
ずっと肌身離さず持っていたんだ。
「こんな俺だけど一生傍にいてくれますか? 」
私はピンクの御守りを受け取り、目一杯八重樫君を抱きしめてキスをした。
八重樫君は私のキスに応えてくれた。
私の気持ちが落ち着き、涙も止まると二人で手を繋いで少し遠回りをして歩いて車まで戻った。
歩いている間、八重樫君は今日私が部長や柊さんと話していたことについてちゃんと聞いてくれて、勝手に嫉妬してごめんと謝ってくれた。
私も、八重樫君を信じ切れずにごめんなさいと謝った。
翌日八重樫君は最後だからと言って仕事に向かった。どんな仕事なのかは聞いていない。
でも、私は八重樫君を信じている。
夜遅くに帰ってきた八重樫君は「遅くなってごめん」と申し訳なさそうに謝った。
「大丈夫。ねえ、もう寝る?」
「いや、まだ大丈夫だけど」
八重樫君がお風呂に入っている間、私はキャラメルポップコーンを作り、炭酸飲料も用意した。
「これは?」
お風呂から上がってきた八重樫君は不思議そうに尋ねた。
「おうち映画館」
思いつきで買ったプロジェクターで壁に映像を映し出していた。
二人が一番好きな映画である『愛したあなたと送る人生』だ。
「眠たかったら寝てていいからちょっとだけ付き合ってくれないかな?」
「もちろん」
満面の笑みで八重樫君は私の隣に座った。
手を繋ぎ、肩を寄せ合い二人で鑑賞した。
もし、一番好きな映画が一緒じゃなかったら私たちはこんな風にならなかったのかもしれない。
いや、でも一緒だったからこそ、何度も同じ映画を鑑賞し、八重樫君が私を見つけてくれたんだ。
運命であり、必然であり、私達は年齢とか育った環境なんかに関係なく惹かれ合うべくして惹かれ合ったんだ。
途中で眠った八重樫君のおでこにキスをしてブランケットをかけた。
隣にいてくれる幸せに浸りながら私は深い眠りについた。