再会した幼馴染に溺愛されています。
「お、意外と片付いてるんだな。」
「意外とって何よ!……まあ昨日とか必死に掃除したんだどね。」
私の部屋に入った冬馬が発した言葉はそれだった。
もっとロマンチックなセリフが他にあったはずなのに……。
「俺のために、サンキュー!」
「あ……うん。どういたしまして。」
少しムスッとした私に今度は頭をポンポンとしてくる。
そんな事されたら……照れるしかないじゃんね。
本当にズルくて、でもカッコいい。
「ごめん少し座っていいか?流石に緊張したわー。」
「もう座ってるじゃん……私だって凄く緊張して疲れたよ!!」
腰を下ろして肩を回す冬馬を見て、共同作業をしたような錯覚に陥って嬉しくなる。
確かに交際相手のお父さんにあんな真面目な内容を話したら疲れるよね……。
「疲れたけど……アキの事を考えてる良い親父さんだなと思う。大事にしろよな。」
「心配しすぎてウザくなる時もあるけどね。出来るだけ親孝行するよ。」
今まで親の気持ちなんてろくに考えてこなかったけど、冬馬の言葉で少しは改めようと思った。
冬馬はその辺もしっかりしてて、やっぱりこの人を選んで良かったと思う。