同居人は無口でクールな彼



机を4つくっつけて、教室の後ろにセッティングを終えていた。


「のんちゃん、早いね」

「えへへ、勉強ヤバかったから、早く教えてもらいたくて」


そう言えば、授業であまり答えているのんちゃんの姿を見たことがない。

もしかしたら、勉強をみてもらいたくて、この勉強会に乗り気だったのかな。


「あとの2人は?」

「分からない。もう少ししたら、来るんじゃない?」


そんな話をしていると、ちょうど扉が開いて灰谷くんがやって来た。

そして、なにやらガッカリした表情に変わる。


「なに、灰谷。来て早々、そんなに落ち込んで」

「いや……まだ篠原くん来てないんだなと思って」

「灰谷、ほんと篠原のこと大好きだねえ」




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