【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 けれど、本の中で語られるような、燃えるような恋をしてみたいと憧れることは、止められない。どんな人だって、心の中だけは大空を飛ぶ鳥のように、自由だ。

「ティタニア様」

 ティタニアはもう、ミアがいつものすべてを諦めたような物言いを咎めるような呼びかけには、答えなかった。いや、答えられなかった。巨木の高い木の枝に座っている一人と目が合ったような、なぜかそんな気がしたからだ。

 こちらは窓を覗き込み一方的に外を見ているのに対して、木の上に居る彼は室内にいる人間を認識することは難しいだろう。そう思った。そう思ったのに、どうしても、目が離せなくなったのだ。こんなに距離があるのに視線が合っていると思うなんて、きっと勘違いだとわかっているのに。

 嵐の訪れを告げる遠雷が、聞こえた。
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