【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 つんざくような落雷の音がして、スープを飲んでいたティタニアは思わず身を震わせた。この城館の周囲は深い森に囲まれているから、近くにある木に落ちたのかも知れない。

 突然の大きな音に驚いて、つい体が反射的に動いたからだとしても、食器を鳴らすことは食事上のマナー違反になる。誰かが自分の無作法に気がついていないかと心配になり、伏せがちにしていた視線を上へ上げた。

 そうすると、いつから自分を見ていたのか、不思議な色合いの宝石のような青灰色の瞳と視線が絡む。それは瞬きすら許さないほどの、何かを圧することを目的としたような、そんな光をも秘めていた。

 その目を持つ彼の顔はこれぞ、正統派の美形というのだろうか。王都でも美形三兄弟の声が高かったプリスコット家の三男は、所々に金茶が散った珍しい白金の髪と丸いちいさな獣耳、そして青灰色の目を持ち、噂に違うことのなく恋物語の相手役に描かれる王子様のような、一見甘いとも評されるだろう端正な顔立ちをしていた。

 だが、そんな第一印象を裏切るように、その視線は無遠慮に強く不機嫌そうな表情も硬くてあまり動くことはない。

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