【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 祖父ジェームスが爵位を与えられた時には、もうとうに成人し結婚していた父カールは、未だ居なくなってしまった母を愛していた。思わず転がり込んできた高い身分を考えると、考えなしに後妻を迎えることも憚られ、結局彼はティタニア一人しか、子供は作らなかった。

(だから、きっと。心配になったお祖父様は、お金を積んででも、孫の私に力を持った後ろ盾のある婚約者を早々に決めたのよね)

 ガタッと隣からいきなり椅子を引く音がして、ティタニアは驚き、その方向を見た。

「……失礼。嵐が酷くなりそうなので、先に帰ります」

 正式な晩餐中に席を立つのは、礼儀作法から外れている。ティタニアは呆然として、自分の婚約者のジュリアンを見つめた。まさか、こんな不作法を彼がプリスコット家の二人の前でしでかすとは思わなかったからだ。

「ジュリアン……それならば、城に泊まれば良いのではないかね? 別に嵐の日にわざわざ帰らなくても」

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