【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 それでも別に構わないと、思っているのだ。決してジュリアンの、自らの、責任にはならないから。

 彼の行為へのあまりの悔しさに、ティタニアは膝の上にある両手をぎゅっと握りしめた。

「……確かに。これから嵐は、ますます酷くなりそうだな。ところで、彼はそんな中でどこに?」

 特に気分を害した様子は見せずにスノウは、急に出て行ったジュリアンの行く先を淡々とした口調で聞いた。隣に居るユージンも、ジュリアンの事は驚いた様子ではあるものの、急に黙ってしまったカールとティタニアの二人を気遣わしげに交互に見ている。

(良かった。このお二人は、人の揚げ足を取って喜ぶ類の人間ではなさそう)

 思わぬ不幸をほくそ笑むような人間ではけしてない誠実な人柄を感じ取り、ティタニアはその事実に泣きたくなってしまう。

 貴族という一見華やかで狭い世界には、そういう悪趣味な人間は腐るほど居て、誰かがみっともなく失敗するのを手ぐすねを引いて待っているのだ。そうして、誰かの恥ずかしい失態は翌日には笑い話になって知れ渡っている。

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