【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
「……は?」

 スノウは今目撃したばかりの部屋の中の状況が信じ難いのか、扉を開けたままの体勢で固まっている。そんな息子を振り返って、オルレアンは嬉しそうに言った。

「あら。もう来たの? このドレスの形も可愛いと思わない? 今の流行はスカート部分をあまり広げないんだけど、ティタニアちゃんには膨らませた方が可愛いと思うのよね。ヴェールに使うレースも出来たら、本場の方から取り寄せてもらって……」

「母さん! 違うよ! なんで、ニクスが俺のティタニアの隣に居るの? そこ俺の場所なんだけど!」

「良いじゃない。別に結婚式の主役を代わるわけじゃないんだから。本当に良く似ているし、雰囲気見るのに丁度良かっただけよ」

 悪びれない様子のオルレアンと大きな衝撃を受け非難する顔のスノウの睨み合いは、まだ続きそうだ。

 オルレアンは他の二人の息子、ニクスとネージュを連れて早々にノーサムへとやって来た。プリスコットの雪豹は戦いの指揮を取るため、あの雪山に必ず一人はいないといけないらしいが、今回貧乏くじを引いたのは父親のシュレグだったらしい。オルレアンは、あの時の言葉通り王都で人気のあるメゾンのデザイナーを呼びつけて、ティタニアが結婚式で着用する白いドレスだけに留まらず、普段着るドレスも数えきれない程注文していた。子供は男三人で娘に自分の選んだ服を着てもらうのが夢だったと、あの美しい青い目を潤ませて言われたらティタニアにはもう何も言えない。

(オルレアン様……いいえ。お義母様は、本当にこんな風にするのが夢だったのね。可愛らしい人)

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