【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
「二人とも騎士なだけあって、鍛えた良い身体をしてたな? 処女の君も体が疼いたか? 尻軽の娘は違うね。残念だなあ、今まで大事に大事に守られた、君の処女は俺のものなのにね」

 ジュリアンはくつくつと喉を鳴らして、嘲った。いなくなった母を侮辱する言葉に、どうしても堪えきれなくなって、ティタニアは頬を一筋伝っていく涙を感じた。

 幼い頃、ジュリアンとティタニアは婚約が決まった。彼が十でティタニアは八つだった頃だと思う。

 「彼と将来結婚するんだよ」と祖父から言われた初対面の時、天使のような顔をした彼に笑いかけられて、嬉しかった事をうっすらと覚えている。

 仲が良かった、と思う。あまり覚えていない。ある日、突然彼は人が変わったかのような態度をとるようになり、驚き戸惑う幼い頃のティタニアを罵倒するようになった。怯えるティタニアに、鋭い軽蔑の眼差しを向けた。

 最初はそれが何故か、わからなかった。仲の良かった彼が、どうして、と何度も泣いた。そして、楽しかったり美しかったはずの思い出も、全部胸の底に埋めて蓋をした。

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