【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 頭を下げたティタニアの肩に手を当てて、中途半端な体勢になっていた彼女を席へと座らせると、スノウは自分も前の席に腰掛けた。安心させるように静かに微笑み、膝の上で手を組んだ。

「……襲ってきた連中も、事情を聞くために生かして連れて帰るから、ユージンがもうすこしで騎士団の連中を連れて来る。俺が君だけを乗せて連れて帰っても良いんだけど、辺りは暗くなってきたし、これ以上怖い思いはさせたくないから」

 スノウは馬車の窓の外を見た。彼が乗せて帰ってくれるというのは、あの真っ白な豹の背中に乗るという事だろうか。それは読書好きなティタニアにとって、かなり魅力的な申し出ではあった。まるで、冒険譚の主人公のようではないか。

 けれど、普通の貴族令嬢はそんなことを言ったりしない。そのことをきちんとわかっているティタニアは、さっき思っていることをおくびにも出さずにしんとした馬車の空気の中、スノウの真剣な顔を見ていた。

「……昨日、お茶会の時、最初に俺たちに何か言いかけていただろう。なんか、下品な笑い声に邪魔されて聞けなかった。あれってなんだったんだ?」

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