【コミカライズ】私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
「でも、ここでは飛び抜けるほど目立つわね。緑と茶の世界に白は、とても眩しいわ……きっと、変わった人なのね」

 イグレシアス家は世界に名だたる大商人だった祖父ジェームス・イグレシアスが、図らずも国へと大きく貢献した功績を認められ、元々は長く王直轄地となっていた領地ノーサム地方と爵位を与えられたばかりだ。その歴史はとても浅く、今はとある理由から人目を引くような財産を持っているとは言い難い。いわゆる絵に描いたような、文字通りの成り上がりだ。

 最先端のものが集まる王都で、高位貴族の子息としての最高の教育を受けているだろう彼らが学ぶべきものなど、ここには何もないように思うのだが。

 唯一の例外が世界を相手にしていた商人であった祖父ジェームスの個人資産から直接愛する孫娘のティタニアへと、いずれ所有権が移る金緑石の鉱山だが、どんな条件の良い貴族令嬢との縁談でも望める王家の信頼厚いプリスコット家のご子息がわざわざこんな田舎まで出向いて手に入れたいと望むようなものでもないだろう。

「気になります?」

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