旦那様は征服者~慎神編~
「よし!これで、OK!」
何気なく、スマホを見る。
「━━━━━━!!!?
す、凄っ!!」
不在着信108件━━━━━
慌てて、慎神にかける。
『もしもし!!?莉杏!!?生きてる!!?』
「あ、はい。ご、ごめんなさい!!会社に持っていく書類作ってて……全く気づかなくて…!!」
『………』
「あ、あの…慎神くん?」
『莉杏』
「は、はい!」
慎神の低い声が、電話越しに重くのし掛かる。
『ダメだよ。莉杏は、俺の彼女なんだから!
俺を悲しませること、苦しめること、不安にさせること………そんなこと、絶対に赦されねぇんだよ!!』
(お、俺?
なんか…言葉遣いも……乱暴…)
びっくりする程に、別人のように変わった慎神。
「ご、ごめんなさい!!私、どうすれば……!」
『莉杏、俺に“安心”をちょうだい』
「あ、安心…ですか…?」
『そう。
どうすればいいかは、自分で考えて?』
そこで、電話を切られた。
莉杏はスマホだけ握りしめ、慎神の自宅マンションの前にいた。
会社には体調不良と伝え休みを取り、生まれて初めて会社をサボったのだ。
自分でも、何故ここまでしているのかわからない。
とにかく“嫌われたくない”その一心だった。
インターフォンを鳴らすと、慎神の忠実な執事・奏瑪が出た。
『はい』
「あ、あの…私━━━━━━」
『高坂 莉杏さんですね?』
「はい」
『お待ちしてました。どうぞ?』
自動ドアが開く。
ゆっくり入り、エレベーターに乗る。
再度、玄関ドア前で呼び鈴を鳴らす。
「初めまして、僕は慎神様の身の回りのお世話をしている、奏瑪と申します。
慎神様は、中でお待ちです。どうぞ」
「初めまして、高坂 莉杏です。
突然、すみません!あの慎神く━━━━━━」
「あまり僕とお話しない方が、身のためだと思いますよ?慎神様は、かなり嫉妬深い方なので……」
「え……?」
「貴女自身の為にも、慎神様のこと“だけ”を考えていた方がよろしいかと……!」
中に入ると、慎神は窓際に立ち空を見ていた。
両手はポケットに突っ込まれていて、とても様になっている。
「慎神くん、さっきはごめんなさい!」
「安心…考えてくれた?」
「え?う、うん…」
「おいで?」
ゆっくり、慎神の方に足を進めた。
抱き締められた。
苦しいくらいに、骨が折れるのではないかと思う程に……
「慎神…く…苦し…」
「早く、安心ちょうだい!!」
「じゃ、じゃあ、一度離してくれますか?」
そこで離された。
「早く!!莉杏!!安心がないと、俺、死ぬ!!」
「ソファに…座ってください……
これじゃ、届かなくて……」
ソファに座った慎神の膝に跨がった、莉杏。
「莉杏…大胆////!!
キス、してくれるの?」
「いや、キスはキスですが……」
莉杏は慎神の肩に吸い付くようにキスをした。
慎神の肩に小さなキスマークがついた。
何気なく、スマホを見る。
「━━━━━━!!!?
す、凄っ!!」
不在着信108件━━━━━
慌てて、慎神にかける。
『もしもし!!?莉杏!!?生きてる!!?』
「あ、はい。ご、ごめんなさい!!会社に持っていく書類作ってて……全く気づかなくて…!!」
『………』
「あ、あの…慎神くん?」
『莉杏』
「は、はい!」
慎神の低い声が、電話越しに重くのし掛かる。
『ダメだよ。莉杏は、俺の彼女なんだから!
俺を悲しませること、苦しめること、不安にさせること………そんなこと、絶対に赦されねぇんだよ!!』
(お、俺?
なんか…言葉遣いも……乱暴…)
びっくりする程に、別人のように変わった慎神。
「ご、ごめんなさい!!私、どうすれば……!」
『莉杏、俺に“安心”をちょうだい』
「あ、安心…ですか…?」
『そう。
どうすればいいかは、自分で考えて?』
そこで、電話を切られた。
莉杏はスマホだけ握りしめ、慎神の自宅マンションの前にいた。
会社には体調不良と伝え休みを取り、生まれて初めて会社をサボったのだ。
自分でも、何故ここまでしているのかわからない。
とにかく“嫌われたくない”その一心だった。
インターフォンを鳴らすと、慎神の忠実な執事・奏瑪が出た。
『はい』
「あ、あの…私━━━━━━」
『高坂 莉杏さんですね?』
「はい」
『お待ちしてました。どうぞ?』
自動ドアが開く。
ゆっくり入り、エレベーターに乗る。
再度、玄関ドア前で呼び鈴を鳴らす。
「初めまして、僕は慎神様の身の回りのお世話をしている、奏瑪と申します。
慎神様は、中でお待ちです。どうぞ」
「初めまして、高坂 莉杏です。
突然、すみません!あの慎神く━━━━━━」
「あまり僕とお話しない方が、身のためだと思いますよ?慎神様は、かなり嫉妬深い方なので……」
「え……?」
「貴女自身の為にも、慎神様のこと“だけ”を考えていた方がよろしいかと……!」
中に入ると、慎神は窓際に立ち空を見ていた。
両手はポケットに突っ込まれていて、とても様になっている。
「慎神くん、さっきはごめんなさい!」
「安心…考えてくれた?」
「え?う、うん…」
「おいで?」
ゆっくり、慎神の方に足を進めた。
抱き締められた。
苦しいくらいに、骨が折れるのではないかと思う程に……
「慎神…く…苦し…」
「早く、安心ちょうだい!!」
「じゃ、じゃあ、一度離してくれますか?」
そこで離された。
「早く!!莉杏!!安心がないと、俺、死ぬ!!」
「ソファに…座ってください……
これじゃ、届かなくて……」
ソファに座った慎神の膝に跨がった、莉杏。
「莉杏…大胆////!!
キス、してくれるの?」
「いや、キスはキスですが……」
莉杏は慎神の肩に吸い付くようにキスをした。
慎神の肩に小さなキスマークがついた。