いつまでも、君が大好きです。
「美奈ー。二人でカラオケ行かない?」
「あーごめん。私今日予定ある。」
「えー、そっかー。じゃあまた今度だね。」
「ごめんねー。じゃ、また明日〜!」
それから、一週間がたった日、私は学校が終わってから招待状を書いてもらった病院へ伺った。
車で1時間ほどの場所にある、「桜が原医院」という病院だ。
病院に着いてから、私はとてもびっくりした。
駐車場、中庭、いくつかある病棟がなど、病院の敷地が思ったよりも大きかったから。
「、、、行こうか。」
お母さんの優しい声に頷き、車をおりる。
大丈夫。私には湊都がいるから。
だから、どんな結果でも大丈夫。
受け止めてみせる。
病院に入ると、受付のあたりに白衣を着た女の先生が腕時計を見ながらあたりをキョロキョロ見ていた。
「あ、、あの、もしかして木下先生ですか?」
お母さんがその人に話しかける。
「あ、はい!早川さんですね?初めまして。今日早川さんの担当をさせていただく、木下真由美です。」
笑った時に出てくるえくぼが可愛らしい印象の、若い先生だ。
「では、着いてきてください。早速診察室に行きます。」
そして私たちはエレベーターをのぼり、何回か廊下を曲がって、いくつかある診察室の一番奥の部屋に入った。
そこには何人か看護師さんがいて、みんなパソコンやクリアボードを持っている。
「ではここでまず、早川さんにどんな症状が出るのかを細かく聞いていきます。」
用意されていた椅子に座ると、私は一度深呼吸をしてから、地元の病院で話したことと同じ内容を話した。
私が言うことを、看護師さんたちはメモしていて、木下先生は私の目を見て真剣に聞いてくれた。
全部話し終わると、木下先生はとても難しそうな顔をしていた。
「、、、招待状に書いてあった病と同じものが予想されます。では、早速検査に移りますね。」
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