いつまでも、君が大好きです。

、、、う、そ、だもん。
私が、、死ぬなんて、、そんなこと、ある訳、、。
その時、私の頭に1人の男性が思い浮かんだ。
湊都。君がいるならどんなことだって受け入れられると思っていた。
受け入れられるつもりだった。
でも、、、まさか、死ぬ、なんて、、。
考えても、いなかった。
｢私は、今すぐにでも入院されるのをおすすめします。｣
入院、、、、。
それって。
｢もう、学校には、行けないんですか？｣
｢行けないことはありませんが、おそらくこれから、めまい、頭痛、吐き気、立ちくらみなどが今まで以上に酷くなるでしょう。なので、もう登校回数も数える程しかないかもしれません。｣
、、、つまり、私は、、病院で生活しなくちゃ行けなくなるってこと？
｢、、、どうなさいますか？｣
先生は、答えを求めてくる。
私は、、、私は、、、。
｢少し、考えさせて、下さい。｣

病院を出て、車にのる。
診察室をでてから、1度もお母さんは言葉を発さなかった。
｢、、、お母さん。、、、私、、。｣
ごめんなさい。
お母さんよりも長く生きられなくて。
お母さんに楽させてあげられなくて。
お母さんに苦労ばかりさせて。
本当に、、、。
｢分かってる。｣
そう言おうとしたら、お母さんに阻まれた。
｢謝らないで。分かってるから。美奈の気持ち。だから、、、謝らないで？｣
お母さんは、泣いていた。
震えた声で、しっかりと放たれたその言葉に、私の目も徐々に潤んでくる。
泣いちゃダメだ。
私が泣いたら、死ぬってことを認めたみたいじゃない。
だから、泣かない。
お母さんの前では、泣かないから。
｢お母さん。｣
｢、、、、ん？｣
｢、、、今日は、コロッケがいいな。｣
私のいちばん大好きな、お母さんの手作りコロッケ。
学校で嫌なことがあっても、お母さんのコロッケ
を食べると自然と元気が出てくる。
｢、、、そうね。今日はコロッケにしよっか。｣
お母さんは、力強く笑った。
精一杯の笑顔で。
だから私も、笑うんだ。
私は、負けない。
病気なんかに、負けないから。
だから、、、。

家に着いて、玄関に入ってから、私は深呼吸してこう告げた。
｢お母さん、私、、、。｣


｢湊都と、別れるね。｣