いつまでも、君が大好きです。
その時、私は声を上げて泣いた。
お母さんは、無言で私を抱きしめてくれていたが、肩が小刻みに震えている。
私にバレないようにして、泣いてくれているんだ。
「ごめんなさい、、、ごめんなさい、お母さん、、、。」
「謝らなくていいのよ。、、、私はずっと、美奈のことを応援するから。」
酷いことを言ってしまってごめんなさい。
病気になってしまってごめんなさい。
あと一年しか生きられなくてごめんなさい。
お母さんより、先に死ぬことになってごめんなさい。
こんな親不孝な娘で、、、ごめんなさい。
たくさんの“ごめんなさい”を感じながら、ただひたすら謝った。

いつまでこうしていただろう。
落ち着いて、涙も枯れていった時。
「美奈、、、ご飯の準備をしようか。」
私の泣き声が止まったタイミングで、お母さんが口を挟んだ。
それから、ゆっくりとお互いが向き合う。
お母さんの顔を見たら、目が真っ赤だ。
おそらく私も。
「いい?美奈。どんなに辛くても、逃げ出したくなっても、生きる事は諦めないで。生きることを諦めなかったら、もしかしたら一年から二年になるかも。もっと生きようと頑張ってみたら、三年になるかも。」
「、、、、三年?」
「うん。そうよ。一年っていう数字は、ただの医者の予想なのよ?美奈なら、絶対もっと生きられる。だって、、美奈は強い子だから。」
お母さんの私を見る真剣な目が、私を強くさせる。
「、、、、分かった。絶対諦めない。」
「約束よ?」
「うん。約束。」
私たちは指切りをして、一緒にリビングに向かった。
自然と、肩の荷がおりた気がする。
やっぱり、お母さんってすごい。
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