愛毒、有名人はあの子。

その日は近くのホテルでの睡眠となる。


落ち込んだ、ハッキリ言って…嵐のせいじゃない…

あたしが変になって、失敗しただけだ。


―ポロッ

「うっ、ふぇ…ぅううう…うぇえん、ひっく…」


プライドの高いあたしは、泣かないのに

仕事で失敗すると泣いてしまうクセがあった。

部屋で1人、夕飯まで泣いていた。


そして呼鈴が鳴り、大広間に集るため部屋を出た瞬間だった。

あ…、


嵐…、なんで…

ここに?


きょとんとした顔でみつめていたらしく、大笑い。

嵐はずぅっと笑いまくりだ。



さすがにイラッときたあたしは告げた


「もう、なんなのよ。嵐…、今日の失敗でもからかいに

来たわけ?最低ね」


もともと好かれたいわけでも、

嫌われたいわけでもないあたしはキレ気味で去る。


でも嵐にすぐに捕まった。


―こう言って。


「ごめん」

「え?」

「なんかごめん」

「だから意味不なんだけど」

「ごめんな」


何回言ってもごめんばっか。

泣けてきそうだったけど。


「もういいよ」

「夏純…」


「嵐、あたし…みんなんとこ…行けないよぉ…

こんな顔…ッ、じゃぁ…ふぇ…」



あーぁ、あたし泣いちゃったよ。

嵐の前じゃ、泣けないのに… …


これじゃ、弱っちいヤツって思われた。

もう…、恥ずかしいよぉ…。



「泣けよ、俺がたてになるから。

みんなに見えないようにしてやるから」


「嵐ー…

うぁぁぁん…ぅっぐ…ッっく…ぅぅ…」


すっごい暖かい。

お母さんみたいだぁ。

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