大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「僕の大事な葵咲(きさき)の親友の晴れの日です。馳せ参じるのは当たり前ですよ。――この度は本当におめでとうございます」

 池本理人(りひと)は人混みの中、こちらの様子を気にしている修太郎にも軽く会釈をすると、さり気なく(?)葵咲は僕のものアピールをしながら日織(ひおり)にお祝いの言葉を述べる。

「ひおちゃん、本当におめでとう! すっごく綺麗だよー!」

 それに合わせるように葵咲も日織にお祝いの言葉を言って。

 日織は二人にお辞儀をすると「有難うございます」とお礼を言った。

「あ、あのっ。それで……この後は何かご予定がおありですか?」


 二次会などはする予定にしていない日織たちだ。

 今回、式に呼んだのも日織側は親族以外だと葵咲たちだけ。

 羽住(はすみ)酒造の面々もふと頭には浮かんだものの、一時的にバイトをしただけの身。
 そもそも同級生の十升(みつたか)とも、その兄の一斗(いっと)とも、元々そんなに密に連絡を取り合っていたわけではない。

 式自体の打ち合わせが大分済んでいたこともあり、そのまま招待客などに変更は加えず話を進めてしまった日織だ。
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