second love secret room クールな同僚医師の彼に溺れる女神:奥野医師&橘医師特別編完結
『今田さん、よく堪えたね、もういきんでいいですよ。』
「は・・はい・・・」
子宮口がなかなか開大しなかった今田さんがとうとうその時を迎えた。
心配そうにいきみ始める彼女。
立ち会ってくれているご主人も心配そうに手を握っている。
『赤ちゃん、大丈夫だから!』
「・・・ホン・・ト・・・です・・・か?」
『ホント、あたし達を信じて・・だから頑張ろう!』
「が・・が・・んばりま・・・い・・いい・・い~」
「マナ、頑張れ!!!苦しいけど・・・頑張って!!!」
ご主人は手を握りながら泣きそうな声で励まし続けてくれている。
助産師さんもいきみやすいような呼吸を誘導するよう声かけをしてくれている。
「そうそう!!!もうちょっとよ、今田さん!!!」
「い・・い・・いお・・・う・・・」
「ほら、もう頭出てきた、もうちょっと!!!」
「う・・い・・い・・・い~!!!!」
『よし!!!・・・大丈夫!!!!大丈夫よ!!!』
今田さんよりも先にベビーの顔を見たあたしはついそう声をあげてしまった。
それからすぐに
ほ・・ぎゃ・・・ほ・・ぎゃ・・
『おめでとうございます!男の子ですよ!!!』
男の子が無事に生まれてきた。
「う・・生まれた・・・ホン・・ト・・に?」
生まれたばかりの赤ちゃんを彼女の顔のそばに近付けた。
声は小さいものの、かすかに聞こえる泣き声を耳にした彼女はベビーが今、生きていることを認識したせいか涙を流し始めた。
『ええ・・・よく頑張りました。』
「マナ!!!!本当によく頑張った!!!!」
「う・・うん・・・頑張った・・・あたし・・・」
彼女の手を強く握りながら彼女を労い続けるご主人につられるように彼女も声を絞り出す。
母体は大丈夫だ
ベビーも泣き声は弱いけれど、呼吸はちゃんとある
ひとつめのヤマとなる分娩は母子で乗り越えた
ちゃんと分娩を乗り越えたんだ
このベビーならこの後、まだ続くであろうヤマも乗り越えられる
橘クン、そして周産期センターチームの皆が支えればきっと大丈夫
彼らに大切な命のバトンを渡そう
第一走者のあたしは走り切った
だから1分1秒でも速く、第二走者の橘クンに
丁寧に確実にそのバトンを渡そう
『この子ならきっと頑張れますよ。橘先生にコールし。』
「いますよ、ここに。」