お嬢様の恋 ~秘書兼護衛係はお嬢様への一途な想いを隠せない~
どう咲を落ち着けようかと玲が考えていると、急に咲が落ち着きを取り戻した。

「お通夜や葬儀はいつ?」
「・・・通夜は明日の晩だ。葬儀は今度の週末。」
「行かせて。」
「無理だ。咲も重症なんだ。意識だって戻ったばかりだし。」
急な咲の申し出にも、難しいことをはっきりと告げる玲。
でも咲は玲をまっすぐに見つめたまま、ひかない。

「お願い。一人じゃ無理だから、玲の力も借りることになる。でも・・・行きたいの。ちゃんとお別れしたい・・・。」
気が動転して行っていることではないと玲に伝わる咲の視線。
「古川次長のお見舞いにもいかないと。それから遠藤課長の葬儀もあるのなら、参列したい。」
「咲・・・」
「お願い。私にも責任はある。それに」
「・・・それに?」
咲は涙に詰まりながらも言葉にする。
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