俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「そんな俺が、亮を叱りつけたんだぜ。
過去の自分はどうだったよって思ったら、
自分の腹を殴りたくなったわ」
そう言いながら立ち上がり
体育館の壁に
背中をあずけた桜牙コーチは
「親にサッカーを
無理やりやらされて、
いやいや練習に来てる奴も
いるんだよ」と
遠い目で、苦笑いをしている。
「今朝も
練習が嫌だ!って泣きながら
帰っちゃった子がいましたね」
「あいつは
サッカーより絵を描きたいって
よく俺にぼやいてたからな」
帰っちゃった子のお母さん。
大のサッカー好き。
自分の子を
国立競技場のピッチに立たせたい。
そんな夢を
よく私に聞かせてくれる。
親の期待が大きすぎて、
子供がサッカー嫌いに
なっちゃったんだろうな。