俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「親が言うからサッカーをやる。
 そういう奴らがいる中で、
 亮と優は違うだろ?」

「……」

「ちゃんと夢もって、そのために
 何を頑張んなきゃいけないか
 自分で考えて、
 必死に練習してるだろ?
 それって、すごくね?」


「……そう……ですね」



彼の言葉に、私の心が
じんわり温かくなった。

極寒の中
こたつでヌクヌクする
あの安堵感。


桜牙コーチは俺様系だけど、
私の弟たちの良いところを
見抜いてくれてるんだ。

そう思ったら
嬉しくてたまらない。

テンションが上がって、
桜牙コーチの匂いがわかるくらい
詰め寄ってしまうほど。




「私も、亮くんと
 優くんの尊敬できるとこ
 たくさん知ってます!」


ほんと頑張り屋さん。

私が疲れている時は
駄菓子屋まで走って
ミカンの飴を買ってきてくれる。

『姉ちゃん、これ好きでしょ?』
って。


ニカっと歯を見せながら
天使みたいな笑顔を
浮かべてくるから

ーーこんな優しい子たちの
  お姉ちゃんで、幸せだな~

しみじみ思うんだよね。

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