俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「何、俺に怒ってんの?」
「だって、笑い過ぎだから」
「馬鹿になんてしてねぇよ。
たださ、今まで会ったことない
タイプだわって喜んでんの。
これでも、一応な」
喜んでるようには
見えないけどなぁ……
「でも正直言うとさ、
ド天然な生き物って残酷だなって
参ってるんだわ」
「私が、ド天然で
残酷な生き物ってことですか?」
「どんな言葉をならべても
璃奈の脳内に届く頃には
とんでもないワードに
変換されてそうだから、
無駄な労力は使わないことにするよ」
なんか
はぐらかされている気が……
私をイジメるような
甘い視線。
微笑む彼の瞳が
想像とは真逆
やけに優しげに揺れていて
イジメられているのか
可愛がられているのか
私は、困惑してしまう。