俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「まぁ~
 俺が言いたいのはさ。
 オマエはこの先もずっと、
 そのままでいろってこと」


そのままって……どのまま?



「そんなド天然な
 オマエのことを……
 俺は……
 独占したいんだからな……」


急に桜牙コーチの声が
弱々しくなり

私の耳には
とぎれとぎれしか届かなかくて

「なんて言ったんですか?」

首をかしげてみたものの


「なんでもねぇよ!」

ごまかすような強め口調で
押し切られてしまった。


桜牙コーチ。

ほっぺが
赤すぎるような……

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