俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「良い店長だな」


冷めきった紅茶を
すすりながら、
桜ちゃんは
満足そうに微笑んでいる。


「思ったことをズバズバ
 言ってくれるところが、
 桜ちゃんと似てるよ」


フォークですくったケーキを
口に運ぶ私に

滅多に他人を信じない
桜ちゃんが


「あの店長になら、
 璃奈を安心して任せられるわ」

なんて、彼女想いの
陽だまり発言をしたから

ゲホゲホ。

驚きで、飲み込んだケーキが
変なところに
入り込んじゃった。

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