私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。
「なんだ、そういうことなんですね。
お兄ちゃんもヘタレだなぁ。女の子の誘いぐらい、自力で断ればいいのに」

「ほら、優星くん、優しいから。
強く出るのが苦手なんだよ、きっと」

「全く、少しは烈華様の俺様っぷりを見習って欲しいものです! 
見た目だけはそっくりな癖に!」


ぷんぷん、と真昼ちゃんが頬を膨らませる。


「やっぱり真昼ちゃんもそう思う?
優星くん、烈華様に似てるよね! 
最初見た時、私、めちゃくちゃびっくりしたもん!」

「中身は正反対ですけどね〜。
あんなお人好しの烈華様、キャラ崩壊もいいとこですよ!」


なんだかんだ言って、真昼ちゃんも優星くんのことが好きみたいだ。


「……でも、ちょっと残念です」

「え?」

「お兄ちゃんの彼女が深月さんだったら嬉しいなって、期待してたから」


真昼ちゃんは、少し寂しそうに笑った。


「……実は、私、彼氏と別れたんです」

「え!?」

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