8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
部屋の中が家族だけになると、ドルフとリーフェは本来の姿に戻る。するとオリバーは、うれしそうにドルフの背中に乗りに行った。
「ドル!」
オリバーは、聖獣姿のドルフが大好きなのだ。
『やれやれ。俺はお前のソファではないのだがな』
あきれたように言いつつも、振り払わないところを見れば、ドルフも嫌ではないのだろう。
「アイラも!」
対抗心の強い娘は、リーフェの背中にしがみつく。
『えー。重たいよぉ、アイラ』
「やだー。のるの」
リーフェは本気で嫌そうだが、振りはらいまではしない。それは優しさではなく、単に面倒なだけだが、結果は同じだ。
聖獣二体が育児に協力的で、フィオナはとても助かっている。
子供たちがそちらに夢中になったと頃で、おもむろにオスニエルが切り出した。
「体調は大丈夫か?」
「ええ。オスニエル様は心配しすぎです。もうすっかり元気なのですから」
それほど大きくもないフィオナの体で、双子を産むのは無理があったようで、出産はなかなかの難産だった。産後の肥立ちも悪く、フィオナは産後三ヵ月ほど、ほぼ寝たきりの生活を送っていたのだ。
オスニエルは双子を完全にフィオナから離し、侍女や乳母に世話をさせようとしたが、フィオナがかたくなに拒否し、自分の部屋に子供用のベッドを置くように指示した。
起き上がれなくても、せめてそばにいてあげたい。泣いたら、すぐに気づいてあげたいと言って。
体調の悪い中、フィオナは深夜に起きて泣く双子の授乳やお世話も、侍女たちの手を借りながらも自分でやっていたのだ。
そして、オスニエルはその期間、心配しすぎて執務もあまり手に着かず、しょっちゅう後宮に顔を出しては、フィオナに怒られていたという、どうしようもないエピソードもある。
「ドル!」
オリバーは、聖獣姿のドルフが大好きなのだ。
『やれやれ。俺はお前のソファではないのだがな』
あきれたように言いつつも、振り払わないところを見れば、ドルフも嫌ではないのだろう。
「アイラも!」
対抗心の強い娘は、リーフェの背中にしがみつく。
『えー。重たいよぉ、アイラ』
「やだー。のるの」
リーフェは本気で嫌そうだが、振りはらいまではしない。それは優しさではなく、単に面倒なだけだが、結果は同じだ。
聖獣二体が育児に協力的で、フィオナはとても助かっている。
子供たちがそちらに夢中になったと頃で、おもむろにオスニエルが切り出した。
「体調は大丈夫か?」
「ええ。オスニエル様は心配しすぎです。もうすっかり元気なのですから」
それほど大きくもないフィオナの体で、双子を産むのは無理があったようで、出産はなかなかの難産だった。産後の肥立ちも悪く、フィオナは産後三ヵ月ほど、ほぼ寝たきりの生活を送っていたのだ。
オスニエルは双子を完全にフィオナから離し、侍女や乳母に世話をさせようとしたが、フィオナがかたくなに拒否し、自分の部屋に子供用のベッドを置くように指示した。
起き上がれなくても、せめてそばにいてあげたい。泣いたら、すぐに気づいてあげたいと言って。
体調の悪い中、フィオナは深夜に起きて泣く双子の授乳やお世話も、侍女たちの手を借りながらも自分でやっていたのだ。
そして、オスニエルはその期間、心配しすぎて執務もあまり手に着かず、しょっちゅう後宮に顔を出しては、フィオナに怒られていたという、どうしようもないエピソードもある。