月夜に笑った悪魔 SS


「顔真っ赤」


上から降ってくる声。
暁は私を見て、ぜったい笑ってる。



「こ、これ以上は無理……っ!あとは自分で脱いで!脱いだら腰にタオル巻いて!」


ベルトをなんとかはずしたところで、私はもう限界だった。


誰かの服を脱がす、という行為がこんなに恥ずかしいものだとは……。


恥ずかしすぎてズボンを脱がすことはできそうにない。
そう思ったから彼に腰に巻きつける用のタオルを押しつけて後ろを向く。


「美鈴がぜんぶ脱がしてくれんじゃねぇの?」
「わ、私はもう限界なの……っ」


「もっと見ろよ」
「無理……!」


「これから体の隅々まで洗ってくれんだろ?そんなんで大丈夫かよ」


なんだ、隅々までって……!
私そんなことひと言も言ってない!


「頭洗うのと背中流すだけだって……っ!それ以外は本当になにもできないから!」


それが本当に私の限界。
それ以上は私の心臓が持ちそうにない。

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