月夜に笑った悪魔 SS


「俺は好きな女のこんな姿目の前にして、これ以上ガマンする自信がねぇんだけど」


と、さらに付け足され。
握った手の指の間に長い指が絡められ、私以上の力で強く握り返された。


“こんな姿”
と言われ疑問に思えば、暁は視線を下にずらした。



「……透けてんの、自分で気づいてんのかよ」


それで自分の姿を見てみれば……。
なんと、濡れたせいで半袖シャツが張り付いて、下着がうっすらと透けていた。


半袖シャツは白。
中に着ているキャミソールは淡いピンクのもので、なんとなく何色だかわかる。



なんで私は気づかなかったんだろう。
白の半袖シャツなんて、濡れたら透けるだろうに。


いや、こうなったのは暁のせいなんだけど……ね?
暁が私の手を引っ張って浴槽に入れたせいでこんなに濡れたわけで。

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