契約結婚のススメ
 ふたりで行ったロデオドライブ楽しかったな。映画みたいに高級ブティックで沢山買い物をして、お姫様気分を味わって。

「はぁ……」

 お土産のほかに、着替えをバッグに詰めた。

 外に出て一瞬タクシーを拾おうと思ったけれど、贅沢に慣れちゃいけないから地下鉄に向かう。通勤ラッシュの時間はもう過ぎているし、電車を乗り継いで外を眺めながら行こうと思った。



 ガタンガタンと地下鉄の揺れに身を任せながら、ふと窓ガラスに映る我が身を振り返る。

 上から下まですべて高級ブランドの服だ。結婚前も義母の言いつけで、質の良いものを身に着けるよう心かけていたけれど、ひと桁違う。

 ワンピースも羽織る上着も、帽子もバッグもみんな一貴さんと一緒に買い物に行って買ってもらった。

 一貴さんと一緒にいると、女性たちの熱い視線が集まってくる。ロサンゼルスでさえそうだった。

 そして、一貴さんの近くにいる女性はみんな美人で、魅力に溢れた素敵な人ばかりだ。

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