御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
海外とのやり取りも頻繁で、スマホに向かって流暢な英語を話す姿は惚れ惚れするほどかっこいい。

「お疲れ様。大変だね」

「あと少しで終わるから、こっちに来て」

黎は視線で隣に座るよう促した。

「うん」

その言葉を待っていたとばかりに大きくうなずき、菫はいそいそと黎の隣に腰かけた。

邪魔にならないよう少し離れて座ると、それが気に入らないのか黎が素早く距離を詰める。

「寒くないか? そっちにブランケットがあるからかけてろ」

手元から目を離さない黎に「そうだね」と答え、菫は傍らにあるブランケットをふたりの肩に広げた。

「俺はいいから菫がちゃんとかけておけ」

「ううん。このほうが温かいから」

一枚のブランケットに黎とふたりでくるまり、菫は満足げに笑う。

もともと暖房が入っていて暖かいが、黎と分け合う熱は格別だ。

菫の軽い笑い声に、黎は横目で流し見る。

そしてふっと口元を緩めた。

「あ、全編英語」
 
ふとパソコンの画面に並ぶ英文が目に入り、菫は思わず声をあげた。

「相変わらずワールドワイドな仕事ぶり」

感心する菫に黎はくっくと笑う。

「大げさだな。よし、OK」
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