御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
新しく傘下に入った医薬品会社に関する内容に続き、次期トップとして期待されている黎にスポットが当てられている。

『後継者としての期待値は高いが経営手腕はまだまだ未知』

辛辣というほどでもないが、黎を褒め称える記事でもなかった。

現状、グループ会社で修行中の身であることを考えれば当然だが、内容も黎にとってはなかなか厳しい評価だ。

とはいえ政界や財界人にも広く読まれているこの経済誌に個人として記事が載る機会は滅多にない。

記事の内容は手厳しいが、黎への期待が大きい証拠でもあるのだろう。

菫は何度も記事を読み返し、黎の立ち位置のすごさを実感した。

記事の中央の写真の黎もかなりつい見とれてしまうほど素敵だ。

そのとき、再び黎からメッセージが届いた。

【社内では実物の俺の方がかっこいいと盛りあがってる。菫はどっち?】

「は?」

気楽すぎる内容に、菫は思わず吹き出した。

記事の内容はどうでもいいのだろうか。

【実物一択】

菫はたったひと言打ち込んで、返事を送る。

既読はついたが返事はこない。

きっと忙しいのだろう。

菫はソファに腰を下ろし、背もたれに身体を預けた。
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