御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
もちろんどのような選択をしても、給与に影響はない。

そしてここ数年で社内のあらゆるシステムが改善され、とくに経理関連の全社システムはがらりと仕様が変わっている。

その開発を一手に引き受け導入後のメンテナンスにも携わっているのが紅尾システムソリューションだ。

黎も担当者のひとりとして富川製紙を訪れることがあり、経理部や人事部、そして情報統括部などと業務を進めている。

「御園さん、経理部を覗いたら紅尾さんが来てましたよ。昼から社内がその話で持ちきりだったんで、つい見にいっちゃいました」
 
終業時間が迫り急ぎの仕事に取り組んでいた菫に、隣の席の後輩から声がかかる。

明るい声の彼女は入社二年目の笹原優乃で、見ると胸に書類を抱えたまま夢見心地で視線をさまよわせている。

「いつ見ても素敵ですよね。スラリと背が高くて顔が小さくて。仕立てのいいスーツが抜群に似合ってました。あ、もちろん整い過ぎている顔は言うまでもなく神がかってました。眼福です」

余韻に浸る笹原を横目に、菫は素晴らしく見栄えのいい黎のスーツ姿を想像しぽっと顔を赤らめる。

< 149 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop