御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
黎から今日打ち合わせで会社に来ると聞いていて、実はそわそわしていたのだ。
仕事での関わりがないので顔を合わせる可能性はないが、同じビルに黎がいると思うと落ち着かなかったのだ。
「御園さん、紅尾さんとお知り合いなんですよね?」
ようやく余韻から覚め始めた笹原が、好奇心を隠さない表情で菫に問いかける。
菫は一瞬ぴくりと眉を動かし、ひと呼吸おいてなんでもないようにうなずいた。
「うん。航君を通じて知り合ってね」
それは嘘ではない。もともと航の大学時代の友人だというつながりで黎と知り合ったのだ。
「いいなあ。あの男前に名前を覚えてもらってるなんてうらやましすぎます」
ひどく興奮しながら話す笹原に、菫はひきつった笑みを浮かべ視線を泳がせる。
名前を覚えてもらっているどころか、付き合っているのだ。
それをわざわざ伝えるつもりはないが、笹原にどう答えるべきか、困ってしまう。
菫は笹原に曖昧な笑顔を向けながら、昨日からずっとこんな調子で口ごもってばかりだなと思う。
結局、昨日黎に妊娠のことを伝えられなかったのだ。
仕事での関わりがないので顔を合わせる可能性はないが、同じビルに黎がいると思うと落ち着かなかったのだ。
「御園さん、紅尾さんとお知り合いなんですよね?」
ようやく余韻から覚め始めた笹原が、好奇心を隠さない表情で菫に問いかける。
菫は一瞬ぴくりと眉を動かし、ひと呼吸おいてなんでもないようにうなずいた。
「うん。航君を通じて知り合ってね」
それは嘘ではない。もともと航の大学時代の友人だというつながりで黎と知り合ったのだ。
「いいなあ。あの男前に名前を覚えてもらってるなんてうらやましすぎます」
ひどく興奮しながら話す笹原に、菫はひきつった笑みを浮かべ視線を泳がせる。
名前を覚えてもらっているどころか、付き合っているのだ。
それをわざわざ伝えるつもりはないが、笹原にどう答えるべきか、困ってしまう。
菫は笹原に曖昧な笑顔を向けながら、昨日からずっとこんな調子で口ごもってばかりだなと思う。
結局、昨日黎に妊娠のことを伝えられなかったのだ。