御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
「あ、あの、それは気にしないでください」

つい口が滑ってベッドなどと言ってしまい、菫は慌てて目の前で手を振りごまかした。

「黎がベッドの中からメッセージを送っていたとしても私にはどうでもいいのですが、彼の依頼どおり人事部長と課長に事情を説明していたところにお母さんがいらっしゃったので、部長と課長、そして私とでお話をうかがいました」

「え、じゃあ、母との話し合いは、もう」

「はい。さきほど終わりました。その結果を報告させていただこうと思い御園さんをお呼びしたんです」

淀みなく話し続ける極の言葉に事務的なものを感じ、菫は居づまいを正した。

「黎からは御園さんの代理人として私にお母さんとの話し合いに臨むよう言われましたが、それは御園さん本人からの依頼が必要ですので今回はそこまで踏みこんでいません」

「はい、それはその通りだと思います」

黎の気遣いはありがたいが、これは自分と母との問題だ。

どう進めるにしても、自分で判断したいと菫は考えた。

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