御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
それがよほどうれしかったのか軽く盛り上がっている悟に、菫は眉を寄せる。
「びっくりしたのは私。それにお見合いならとっくに断ってる」
菫はテーブル越しに身を乗り出し強い口調で悟に言い聞かせる。
「え、お母さんからは聞いてないよ。菫の仕事が忙しくて日程が組めないとかなんとか言ってたけど」
「やっぱりそうだったんだ」
想像通りだと、菫は苦笑する。
「じゃあ、改めてお見合いはお断りします。私はこの会社を辞めるつもりはないし、実は好きな――」
「え、俺だよ。地元では誰もが知る畑中建設の次期社長。社長夫人になりたくないの?」
菫は社長と聞き、黎を思いだして一瞬口ごもる。
「しゃ、社長夫人に興味がないわけじゃないけど……悟君との結婚は考えられない」
たどたどしい声で答える菫を、悟は大げさにため息を吐き残念そうな目で見る。
「やっぱり地方の企業に魅力はないか。じゃあ三峯建設のエリート営業マンの妻は? うち給料高くて有名だよ」
「私はまだまだだけど、富川製紙もお給料では負けてないから大丈夫。ちなみに福利厚生もばっちりで定年退職まで働くつもり」
「びっくりしたのは私。それにお見合いならとっくに断ってる」
菫はテーブル越しに身を乗り出し強い口調で悟に言い聞かせる。
「え、お母さんからは聞いてないよ。菫の仕事が忙しくて日程が組めないとかなんとか言ってたけど」
「やっぱりそうだったんだ」
想像通りだと、菫は苦笑する。
「じゃあ、改めてお見合いはお断りします。私はこの会社を辞めるつもりはないし、実は好きな――」
「え、俺だよ。地元では誰もが知る畑中建設の次期社長。社長夫人になりたくないの?」
菫は社長と聞き、黎を思いだして一瞬口ごもる。
「しゃ、社長夫人に興味がないわけじゃないけど……悟君との結婚は考えられない」
たどたどしい声で答える菫を、悟は大げさにため息を吐き残念そうな目で見る。
「やっぱり地方の企業に魅力はないか。じゃあ三峯建設のエリート営業マンの妻は? うち給料高くて有名だよ」
「私はまだまだだけど、富川製紙もお給料では負けてないから大丈夫。ちなみに福利厚生もばっちりで定年退職まで働くつもり」