御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~

昨年の五月、菫は黎が恋人との結婚を決めたと思い沈みこんでいた。

黎をあきらめたくても簡単にあきらめられない悶々とした日々。

いつ仕事で大きなミスをしてもおかしくない不安定な状況にかなり疲れていた。

そんなとき、疎遠になっていた母から突然連絡が入り見合いを強要された。

菫は黎を忘れられるかもしれないと、縋るような思いでその話を受けた。

けれど見合い相手とふたりきりで顔を合わせた途端、自覚していた以上に黎への想いが強く黎以外の男性を受け入れられないと改めて実感してしまった。

菫はその場で相手に事情を話し何度も頭を下げて謝罪し見合いを断った。

幸いにも相手の男性は菫の気持ちを理解してくれ「お互いにその気にならなかった」ということにして見合いの話を流そうと言ってくれた。

勝手に見合いを破談にした菫に母は激怒しいっそう実家に帰りづらくなったが、黎への想いをどう昇華させればいいのかわからず困り切っていた菫には、その問題は二の次だった。

その後母の怒りが治まらない中実家から戻ってみると、なぜか黎は恋人と別れていた。

< 38 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop