御曹司の激愛に身を委ねたら、愛し子を授かりました~愛を知らない彼女の婚前懐妊~
黎の優しい声に促されて視線を戻した菫は、ほんの一瞬ためらう表情を見せた後、思いきって口を開いた。
「黎君、好き。ずっと大好き」
小さくてもはっきりと聞き取れる声でそう告げてすぐ、菫は勢いよく黎の胸に飛びこみ熱くなった顔を隠した。
「聞こえたよね。絶対聞いたよね。私、この二年間ずっと言いたくても言えなかったからつらかったの」
この二年間を取り戻すためとはいえ、黎に言いたくても言えず胸の中に秘めていた言葉をいきなり言ってしまった。
「たった一回で気が済んだ?」
菫を抱き留めた黎の言葉に、菫は少し間を置き首を横に振る。
「好き。初めて会ったときにはもう、好きになってたと思う。あのとき男の人に連絡先を聞かれて困ってる私を助けてくれた黎君、かっこよくて頼もしくて、あっという間に好きになったの。この二年、そのことも言いたかったのに言えなかったから、今言えてうれしい」
言い終えた途端、菫の全身から力が抜けていく。
好きだと言いたくて言えず、ずっと苦しかった。
この二年の後悔はいくつもあるが、想いを口にできなかった悔しさは他とは比べようがないほどだ。
「黎君、好き」
「黎君、好き。ずっと大好き」
小さくてもはっきりと聞き取れる声でそう告げてすぐ、菫は勢いよく黎の胸に飛びこみ熱くなった顔を隠した。
「聞こえたよね。絶対聞いたよね。私、この二年間ずっと言いたくても言えなかったからつらかったの」
この二年間を取り戻すためとはいえ、黎に言いたくても言えず胸の中に秘めていた言葉をいきなり言ってしまった。
「たった一回で気が済んだ?」
菫を抱き留めた黎の言葉に、菫は少し間を置き首を横に振る。
「好き。初めて会ったときにはもう、好きになってたと思う。あのとき男の人に連絡先を聞かれて困ってる私を助けてくれた黎君、かっこよくて頼もしくて、あっという間に好きになったの。この二年、そのことも言いたかったのに言えなかったから、今言えてうれしい」
言い終えた途端、菫の全身から力が抜けていく。
好きだと言いたくて言えず、ずっと苦しかった。
この二年の後悔はいくつもあるが、想いを口にできなかった悔しさは他とは比べようがないほどだ。
「黎君、好き」