【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
だからある程度の口説き文句を言われるのは慣れていたつもりだった。その人物が、この前に一瞬だけ見た人物でない限りは。
「良かったら僕と踊らないか。一度だけで良いから」
あまりの驚きに声も出ないスイレンに言葉を重ねるように尋ねて来た。まるで美術品のように整った顔にふわりと整えられた眩い金髪、そして透きとおるような青い瞳。周囲の女性達からの視線が痛い。皆、この人の優雅な一挙一動に見入っている。
(この人、イジェマ様を振り払った……元恋人の人だ……)
唖然として見つめると、何かを勘違いしたのか、右手を取ってその形良い唇でキスをした。冷たい。そう思ってぱっと振り払う。それからしまったと思った。明らかにスイレンのマナー違反だ。
「……何? 何か気に障ることしたかな?」
その首を傾げる仕草にも圧倒的な自信が溢れている。まさか自分が断られるなどと露ほども思っていないのだろう。
スイレンだって、もし自分にリカルドというただ一人の人がいなかったら、よろめいていたかもしれないと思うくらいには魔性の美しさを持っている人だった。
「良かったら僕と踊らないか。一度だけで良いから」
あまりの驚きに声も出ないスイレンに言葉を重ねるように尋ねて来た。まるで美術品のように整った顔にふわりと整えられた眩い金髪、そして透きとおるような青い瞳。周囲の女性達からの視線が痛い。皆、この人の優雅な一挙一動に見入っている。
(この人、イジェマ様を振り払った……元恋人の人だ……)
唖然として見つめると、何かを勘違いしたのか、右手を取ってその形良い唇でキスをした。冷たい。そう思ってぱっと振り払う。それからしまったと思った。明らかにスイレンのマナー違反だ。
「……何? 何か気に障ることしたかな?」
その首を傾げる仕草にも圧倒的な自信が溢れている。まさか自分が断られるなどと露ほども思っていないのだろう。
スイレンだって、もし自分にリカルドというただ一人の人がいなかったら、よろめいていたかもしれないと思うくらいには魔性の美しさを持っている人だった。