【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 王都に帰り着いてから、リカルドが本格的な治療を受け家に帰れるようになるまでスイレンは彼の傍を離れなかった。その時は興奮していたのか、不思議と眠くなかったけれど、汚れ切っていた服を着替えてからお風呂に入る前に少しだけ横になろうと自分の部屋のベッドで横になってから記憶が途切れている。

「リカルド様」

 思わず口にして慌てて口に手を当てた。目を開けたら目を閉じている彼の顔が間近にあって思わず声を出してしまったが、今どういう状況なのだろうか。よくよく確認したらやはり横になっていた時に寝入ってしまっていたのか自分の部屋のベッドだ。リカルドはその後スイレンの様子を見にきて、横で寝たのだろうか。

 まじまじと寝顔を見つめる。規則正しく繰り返される呼吸。囚われていた彼が生きていることを実感して大きくため息をついた。本当に良かった。幾つもの大きな幸運が重なったんだとしても、自分が救出を出来るように尽力出来て良かった。
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