【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「これはこれは、連れ帰った時にも可愛いと思っていたけれど、近くで見ると予想以上だな。スイレン、ちゃんだっけ? 僕はブレンダン・ガーディナー。よろしく」

 自己紹介まで一息に言い切ったブレンダンの言葉にスイレンは目を白黒させた。顔が近いし、どうしたら失礼のないように顔を離すことが出来るんだろう?

「ブレンダン! やめろ。スイレン、どうした」

 ぐいっとブレンダンの肩を引いて今度はリカルドの顔が近い。何故か彼は大きく驚いた顔をして、ブレンダンの目からスイレンを隠すように身を乗り出した。

 リカルドはあれから部屋でくつろいでいたのか、シャツのボタンを三つ程外している。その逞しい裸の胸が垣間見れて、思わず目を逸らしながら慌ててスイレンは言った。

「あ、あの、おやすみの挨拶をしようと思っただけなんです。お仕事中ごめんなさい」

「……ああ、仕事というか……明日ある凱旋式とかいう面倒な行事の打ち合わせだ」

 いかにもうんざりしている、といった風情でリカルドは言った。

「凱旋というか、救出されただけだけどな、リカルドは何もしてないし」
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