【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
ふっと笑いながらブレンダンはリカルドを揶揄った。
「黙れ、ブレンダン」
「まあまあ、この男はこれでも、この国ヴェリエフェンディの英雄だからね。国の威信とか、いろいろあるんだよ。良かったらスイレンちゃんも行く? 僕がエスコートしてあげる」
ブレンダンは片目を瞑ってスイレンに笑いかけた。
「駄目だ!」
いきなりのリカルドの大きな声にスイレンは身を縮めた。誘ったブレンダンも吃驚した顔をしてリカルドに言った。
「大きな声出すなよ。ここは空の上じゃない。大声じゃなくても聞こえるんだからな」
「スイレンは凱旋式に行かない。……良いな?」
静かに圧するように問われ、スイレンは戸惑いながらも何度も頷いた。ブレンダンはその様子を見て顔を顰める。
「あの、邪魔してごめんなさい。おやすみなさい。リカルド様、ガーディナー様」
慌ててお辞儀をしてドアを閉めると、スイレンは与えられている自室へと戻った。清潔なシーツが敷かれた大きなベッドへと入り、それでもいつもの癖で身を丸める。
胸がドキドキする。そう。この屋根の下にはあのリカルドが居る。望めば喋る事ができる。
昨日泣いていた自分が今置かれている状況が未だ信じられなくて、これは夢なんじゃないかと思って、その夜はスイレンは遅くまで寝付けなかった。
「黙れ、ブレンダン」
「まあまあ、この男はこれでも、この国ヴェリエフェンディの英雄だからね。国の威信とか、いろいろあるんだよ。良かったらスイレンちゃんも行く? 僕がエスコートしてあげる」
ブレンダンは片目を瞑ってスイレンに笑いかけた。
「駄目だ!」
いきなりのリカルドの大きな声にスイレンは身を縮めた。誘ったブレンダンも吃驚した顔をしてリカルドに言った。
「大きな声出すなよ。ここは空の上じゃない。大声じゃなくても聞こえるんだからな」
「スイレンは凱旋式に行かない。……良いな?」
静かに圧するように問われ、スイレンは戸惑いながらも何度も頷いた。ブレンダンはその様子を見て顔を顰める。
「あの、邪魔してごめんなさい。おやすみなさい。リカルド様、ガーディナー様」
慌ててお辞儀をしてドアを閉めると、スイレンは与えられている自室へと戻った。清潔なシーツが敷かれた大きなベッドへと入り、それでもいつもの癖で身を丸める。
胸がドキドキする。そう。この屋根の下にはあのリカルドが居る。望めば喋る事ができる。
昨日泣いていた自分が今置かれている状況が未だ信じられなくて、これは夢なんじゃないかと思って、その夜はスイレンは遅くまで寝付けなかった。