【5/10書籍2巻3巻同時発売】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「へーきへーき、すごい人出だからさ、自分から行ったって言わなきゃバレないって……ただ、その服もよく似合ってて可愛いけど、せっかくだからもっとお洒落して行こう」

 ブレンダンは強引にスイレンを馬車に乗せると、御者へと合図を出した。

「僕さ、竜騎士なんだけど、商人の家の出身でね。昨日の夜びっくりしたよ、リカルドが僕の家までやって来て今から店開けろ! だもんね。まあ、確かに無理が利くのは間違ってないけど、サイズもわからないのに女性用の下着も用意しろは参ったな」

 やれやれと言った様子でスイレンを見るとふふっと甘く微笑んだ。

「サイズ合ってるみたいで良かったよ。僕、女性のサイズ当てるの得意なんだ」

 スイレンは顔を赤くした。モテそうだと思った第一印象は間違っていないようだ。この調子で女の子をたらし込んでいるに違いない。

「あのっ……どこに行くんですか?」

「んー、僕の実家。女の子に服買ってあげたりするの好きなんだよね。せっかく僕とのデートだしお洒落して楽しもう?」

 ね? と首を傾げられてスイレンは返答に困った。リカルドを見に凱旋式に行く話がいつの間にか、ブレンダンとのデートになってしまっている。

「僕に任せておけば、心配要らない……何も心配要らないよ」

 ブレンダンはその好青年な顔で笑ったので、スイレンは困惑しながらも頷いた。
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