離婚するはずだったのに記憶喪失になって戻ってきた旦那が愛を囁き寵愛してきます
「浮気は一度だけよ。今日ここで乳繰り合ったことは、許してあげる。 だからね、蓮斗さん、早くその泥棒猫を追い出しなさい!! 」

 ヒステリックに叫んで、蓮斗さんから私を引き剥がそうと、掴み掛かってくる。

「痛っ! 」

 髪を引っ張られ、痛さを逃がそうと、白鳥さんの方へ足が進む。

「ちょ、痛い、痛いっ! 白鳥さん、お、落ち着いて……っ! 」

 どうにかして、会話を試みようと声を掛けるが、興奮している彼女には届かない。

「離せ! 白鳥!! 」

 蓮斗さんが私を庇って、声を上げたのが、白鳥さんの感に障った。

「キーーーーッ!! 忌々しいわね! 蓮斗さんが気にする事なんてないわ! 貴方がやらないなら私が!! 」

 バッツ…… ッ!!

 ブゥンッ!!

「!? 」

「ッ…… シエナッ!! 」

 ガッツ……ッ!!!!

「ウッ……ッ! 」
「キャアアアアァァーーーーーーッ!! 」

 ドサッ!!

「っ……! れ、蓮斗さんっ!!? 」

 なんと、逆上した白鳥さんは、側にあった椅子を持ち上げ、私に向かって投げつけたのだ。


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