エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「でも楓のお父様はそう願ってるよ」
「それは父が勝手に思っているだけです。英太さんだって急にそんな話を振られて迷惑でしょう?」
英太が急に真顔になったため、その変わりようにドキッとする。
「迷惑じゃないと言ったら?」
小首を傾げ、探るように楓の目を見つめる。
穏やかな眼差しなのに、その奥に強い意思がかすかに見て取れ言葉が出てこない。意図せず見つめ合う形になり、思わず窓の外に視線を逃がした。
英太がふっと笑みを零す。
「困らせたみたいだね。ま、とりあえず今夜は送り届けるだけで我慢しておくよ。マンションの場所を教えて」
仕方なく楓は、取り澄ます英太に道案内をはじめた。