エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「安易に言っているつもりはない。思ったことを正直に言ったまでだ」
「……それはそれでメイクの腕前がないと言われたみたいで軽くショックです」
揺れるなと心に指令を出すが、言うことを聞いてくれない。動揺を隠そうと、いつものように切り返した。
「そういうわけじゃない。素顔も綺麗だって言ってるんだよ」
さらっと返されて墓穴を掘ったことに気づく。真顔で言わないでほしい。
通常モードを保ちたいのにうまくいかず、しどろもどろになりながら次の話題を振る。
「あのそれでお話というのは……」
「夜勤が明けるのをこんなに待ち遠しく思ったのは初めてだ」
よほど疲れたのか。父親の刺客ともいえる婚約者が補佐につけば、気も使うだろう。
「で、中には入れてくれない感じ?」
「ですが、入っても平気なんですか?」