エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

「キミも同じ気持ちだと思っていたんだけど、俺の勘違いなのか」


質問に正直に答えていいものか迷って、言葉がすぐに出てこない。
頼りなく目を揺らしていたら、雅史の手が楓の頬に触れた。


「で、ですが、石川さんが……。それにほかに好きな女性がいるんじゃないんですか?」


雅史が目を見開く。

〝しまった〟と思ったが後の祭り。しかし、たしかめるべきだろうと続ける。


「昨日の夕方、石川さんと話しているのを立ち聞きしてしまって。……ごめんなさい」


行儀の悪さを先に謝る。


「それでその……石川さんに私を好きか問いただされたときに『違う』と」


雅史は両膝に肘を突き、その手で顔をくしゃくしゃと撫でた。
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